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皆さんこんにちは!
BC PROJECT 沖縄の仲宗根です。
突然ですが、皆さんに質問です。
「二日酔いの状態で、重いバーベルを持ってスクワットをしますか?」
「いやいや、そんな危険なことするわけないでしょ!」
と、皆さん即答されると思います。
怪我をするリスクが高いですし、そもそも力が出ないですよね。
では、
「睡眠時間が4〜5時間の状態で、ジムに来ていませんか?」
実は、最新の科学的見解では、「睡眠不足は、ほろ酔い〜泥酔状態と同じくらい脳機能が低下している」ということが分かっています。
本日は、意外と知られていない「睡眠不足の恐怖」と、トレーニング効果を最大化するための「睡眠の重要性」について解説します。
「睡眠不足が二日酔いより危険」というのは、単なる脅し文句ではありません。
世界的に権威のある科学雑誌『Nature』に掲載された、有名な研究論文があります。
オーストラリアの研究者(Dawson & Reid)が行った実験によると、人間の覚醒時間(起きている時間)とパフォーマンスの関係は以下のようになりました(※1)。
血中アルコール濃度 0.05% と同等のパフォーマンス低下
(日本における酒気帯び運転の基準値0.03%を超えています!)
血中アルコール濃度 0.10% と同等のパフォーマンス低下
(いわゆる「泥酔」に近い状態です)
つまり、朝6時に起きて、残業して夜23時(17時間後)になった時点で、あなたの脳は「ビールを数杯飲んで運転しているのと同じくらい、反応速度や判断能力が鈍っている」ということなのです。

二日酔いなら「気持ち悪い」「頭が痛い」という自覚症状があるので、無理を避けることができます。
しかし、睡眠不足の怖いところは、「自分ではパフォーマンスが落ちていることに気づきにくい(自覚がない)」点です。
脳の前頭葉(判断や理性を司る部分)の機能が低下すると、以下のようなことが起こります。
反応速度の遅れ
とっさの動きに対応できない
集中力の欠如
フォームへの意識が散漫になる
マイクロスリープ
脳が数秒間だけ勝手にシャットダウンする
車の運転中にこれが起きると大事故につながりますが、これはトレーニング中も同じです。
「寝てないけど気合でカバー!」は、残念ながら通用しません。
睡眠不足の状態でトレーニングを行うと、以下のような「逆効果」が生まれます。

「酔っ払った状態」と同じバランス感覚でスクワットやベンチプレスをするようなものです。
体幹が安定せず、関節や腰を痛めるリスクが跳ね上がります。
睡眠不足は身体にとって強烈なストレスです。
するとストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌されます。
このコルチゾールには、悲しいことに「筋肉を分解してエネルギーに変える」という作用があります。
せっかく筋肉をつけるためにジムに来ているのに、寝ていないせいで筋肉を分解してしまう…
まさに本末転倒ですよね。
「寝る子は育つ」と言いますが、筋肉も同じです。
傷ついた筋肉を修復し、太くしてくれる「成長ホルモン」は、深い睡眠中に最も多く分泌されます。
「忙しくて8時間も寝られないよ!」 という方も多いと思います。
そこで、私たちが推奨している対策をご紹介します。

「今日は寝てないな」という日は、勇気を持ってメニューを変更しましょう。
重いウェイトを持つのではなく、ストレッチや有酸素運動、軽い自重トレーニング(アクティブレスト)に切り替えるのが、プロの判断です。
15〜20分程度の短い仮眠をとるだけで、脳のパフォーマンスは劇的に回復します。
トレーニング前の仮眠もおすすめです。
睡眠時間が確保できないなら、睡眠の「質」を上げるしかありません。
スマホの使用は脳を覚醒状態にし睡眠の質を大きく下げるため、ベッドに入ったらスマホは見ないようにしましょう。
BC PROJECT沖縄では、単にトレーニングを教えるだけでなく、こうした「ライフスタイルのマネジメント」も含めてアドバイスさせていただいています。
「最近、疲れが取れない」
「トレーニングの成果が出ない」
そんな方は、一度ご自身の睡眠を見直してみませんか?
参考文献1) Dawson D, Reid K. Fatigue, alcohol and performance impairment. Nature. 1997 Jul 17;388(6639):235.
この記事を書いた人

仲宗根 秀(なかそね しゅう)
BC PROJECT沖縄 代表
スポーツ科学修士
論理的かつ科学的根拠に基づいた指導が得意。ゴルフとトレーニングをこよなく愛するトレーナー。「正しい知識で、一生動ける身体づくり」をサポートします。
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