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皆さん、こんにちは!
BC PROJECT 沖縄の仲宗根です。
「腰痛の人は腹筋と背筋を鍛えたほうが良いよ」というアドバイス、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
しかし、スポーツ科学の専門家から見ると、このアドバイスには大きな落とし穴があります。
無理に鍛えることが、かえって腰痛を悪化させてしまうケースも少なくないのです。
本日は、スポーツ科学修士の学位を持ち、論理的・科学的根拠に基づいた指導を行う視点から、腰痛改善の「正解」について解説します。
結論から申し上げます。
腹筋・背筋を鍛えること自体は間違いではありませんが、それは、正しく身体が動いていることが大前提です。
多くの腰痛持ちの方は、筋肉の強さ(パワー)が足りないのではなく、動きの質や動作パターンに問題を抱えています。
特定の関節が硬かったり、筋肉を動かすタイミング(運動制御)がズレていたりする状態で筋トレを行うのは、非常にリスクが高いのです。

私がカウンセリングの際によくお伝えするのが、チェーンがサビついた自転車の例えです。
少し想像してみてください。
長い間放置してチェーンがサビつき、ギアがうまく噛み合わない自転車があるとします。
その自転車を速く走らせようとして、無理やり立ち漕ぎをしてペダルを強く踏み込んだらどうなるでしょうか?
スムーズに進まないばかりか、ガシャン!とチェーンが外れたり、部品そのものが壊れてしまいますよね。
腰痛がある状態での筋トレも、実はこれと全く同じことが起きています。
関節の動きが悪かったり、身体の歪み(エラー)がある状態で、無理に負荷をかけて筋力という強いペダルを踏み込もうとしても、腰という一部のパーツに過剰な負担が集中するだけで、根本的な解決にはなりません。
まずは、チェーンに油を差し、ギアが正しく回る状態(動きの質)を作ることが先決です。
一見遠回りに見えますが、これが腰痛を改善し、長く安全に動ける身体を作るための最短ルートなのです。

腰痛とトレーニングの関係を語る上で欠かせないのが、マノハ・パンジャビ博士(Manohar Panjabi)が提唱した「脊柱の安定化システム」という理論です。
私たちの脊柱(背骨)は、以下の3つの要素が連携して安定を保っています。
腰痛の人の多くは、この中の、神経制御システム(自転車でいうギアの切り替え)がうまく働かず、腹筋や背筋を動かすタイミングが遅れたり、過剰に緊張したりしています。
つまり、筋肉というパーツが壊れているのではなく、動かし方(ソフトウェア)にエラーが起きているのです。
この研究によれば、単に筋肉を太くするよりも、これら3つのシステムの調和を取り戻すトレーニング(モーターコントロール・エクササイズ)の方が、腰痛改善には効果的である可能性が示唆されています。
では、具体的にどうすれば良いのか?
BC PROJECT沖縄では、以下のステップで腰痛へアプローチします。

世界基準の動作評価システム「FMS(Functional Movement Screen)」を用い、ご自身の身体の動きを客観的に点数化します。
腰痛の原因が股関節の硬さにあるのか、胸椎(背中の骨)の動きにあるのか、それとも体幹の安定性にあるのかを科学的に特定します。
エラーが見つかった場所に対して、ストレッチや矯正エクササイズ(コレクティブエクササイズ)を行い、正しく動ける土台(サビのない自転車)を整えます。
身体の動きがスムーズになってから、初めて腹筋や背筋のトレーニングに移行します。
この順番を守ることで、腰を痛めることなく、一生動ける強い身体を作ることができます。
腰痛だから、とりあえず腹筋・背筋をやるという自己流のトレーニングは、時に遠回りになってしまいます。
まずはご自身の身体が今どんな状態なのか、プロの目でチェックしてみませんか?
スポーツ科学の専門知識と明確な基準に基づき、あなたの腰痛を「根拠のある指導」で解決へ導きます。
BC PROJECT沖縄で、正しい身体の取扱説明書を手に入れましょう!
参照論文: Panjabi, M. M. (1992). The stabilizing system of the spine. Part I. Function, dysfunction, adaptation, and enhancement. Journal of Spinal Disorders.
この記事を書いた人

仲宗根 秀(なかそね しゅう)
BC PROJECT沖縄 代表
論理的かつ科学的根拠に基づいた指導が得意。
【保有資格】
スポーツ科学修士
第1種教員免許(保健体育)
NSCA-CSCS
FMS Level1.2
栄養コンシェルジュ2ッ星
NASM-GFS
詳しいプロフィールはこちら
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