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毎日プランクを頑張っているのに球速が上がらない
体幹を鍛えろと言われるけれど、具体的に何をすればいいのか分からない
中学生という体が大きく変化する大切な時期に、このような悩みを持つ選手や保護者の方は少なくありません。
こんにちは!
BC PROJECT沖縄の仲宗根です。
私は現在、中学生野球チーム 嘉手納ポニーや、美里工業・西原高校バレー部などの現場で、中高生たちのパフォーマンス向上をサポートしています。

私の指導における信念は、育成年代から目先の結果ばかりを追い求めないことです。
中学生にとって最も大切なのは、将来高校・大学、さらにはプロで活躍し続けるための「伸び代」を残し、最大化することです。
そのために必要なのは、ただお腹をガチガチに固めるトレーニングではありません。
本記事では、将来の大きな成長の鍵となる「胸のしなり」を活かした、科学的根拠に基づく体幹トレーニングメニューを詳しく解説します。
この記事を書いた人

仲宗根 秀(なかそね しゅう)
BC PROJECT沖縄 代表
論理・科学的根拠に基づいた指導が得意。
【保有資格】
・スポーツ科学修士
・第1種教員免許(保健体育)
・NSCA-CSCS
・FMS Level1.2
・栄養コンシェルジュ2ッ星
・NASM-GFS
詳しいプロフィールはこちら
体幹トレーニング=プランク(フロントブリッジ)と思い込み、毎日何分も耐え続けていませんか?
確かに基礎的な筋力はつきますが、野球のパフォーマンス、特に球速アップという点では、それだけでは不十分です。
多くの人が陥る誤解は、体幹を「硬い棒」のように固めることが正解だと思ってしまうことです。
しかし、実際のピッチングは下半身で作ったエネルギーを、体幹を通して指先へと波のように伝える「連動」した動きです。
もし体幹をガチガチに固めすぎてしまうと、このエネルギーの伝達を遮断するブレーキになってしまいます。
マウンド上で必要なのは、単なる「安定」ではなく、パワーをロスなく届ける「伝達」の力なのです。
中学生の体は、骨が急速に伸びる一方で、筋肉の発達が追いつかない非常に不安定な時期にあります。
この時期に「固める」トレーニングばかりを過度に行うと、背骨や関節の柔軟性が失われ、腰椎分離症などの重大な投球障害を招くリスクが高まります。
育成年代に必要なのは、無理に出力を高める筋力トレーニングではなく、自分の体を自由自在にコントロールできる「しなやかさ」と「連動性」を養うことです 。
将来にわたって球速を伸ばし続けていくためには、体幹という「通り道」をいかにスムーズにするかが重要です。
ピッチングにおけるパフォーマンス向上とは、単なる筋力アップではなく、全身の「キネティックチェーン(運動連鎖)」を最適化することに他なりません。
足の裏で地面を強く蹴って生み出した巨大なパワーが、骨盤、脊柱、そして胸郭へと波のように淀みなく伝わっていくことで、腕はしなやかに、かつ爆発的に加速します。

この「パワーの伝達」こそが、球速アップの正体です。
そのためには、特定の部位をガチガチに固めて動きを止める「安定」に執着するのではなく、エネルギーをロスなく指先まで届ける「伝達」の質を磨く必要があります。
安定させるところは安定させ、動かすべきところは柔らかく動かす「質の高い動作」を身につけることが、結果として怪我を防ぎ、あなたのポテンシャルを最大限に引き出す最も効率的な近道になるのです。
自己最速を更新し、将来さらに高いレベルで活躍するためには、筋力以上にエネルギーをロスなく伝える回路を体に覚え込ませる必要があります。
その中心となるのが、胸郭(きょうかく)の「しなり」です。
多くの投手が指導者から「胸を張れ」と言われますが、その際に肩甲骨をギュッと寄せるだけで満足していませんか?
実は、肩甲骨だけを動かしても球速アップには繋がりません。
真に動かすべきは、肋骨や背骨(胸椎)で構成される「胸郭」そのものです。
胸郭が柔軟に「しなる」ことで、下半身から上がってきたエネルギーが弓のように蓄えられ、リリースの瞬間に爆発的なスピードへと変換されます。
肩甲骨に頼りすぎた無理な胸の張りは、肩へのストレスを強める原因にもなりますが、胸郭のしなりを使えれば、体への負担を抑えながらパフォーマンスを高めることが可能です。
胸郭が柔軟に「しなる」ことで、下半身から上がってきたエネルギーが弓のように蓄えられ、リリースの瞬間に爆発的なスピードへと変換されます。

では、具体的にどうすれば「しなり」を作れるのでしょうか。
私が指導現場でも導入している、胸郭の可動域を広げ、体幹の連動性を高めるトレーニングを紹介します。
この動画で行っているのは、単なるストレッチではありません。
体幹の深部を安定させた状態で、胸郭を大きく回旋・進展させるトレーニングです。
これにより、投球動作における「割れ」の深さを物理的に広げることができ、腕が勝手に加速する準備が整います。
なぜこれほどまでに「しなり」が重要なのか。
それは、筋肉が引き伸ばされた直後に強く収縮する「伸張反射(しんちょうはんしゃ)」というメカニズムを最大限に利用できるからです。
体幹部がしなることで、腹筋群や大胸筋が強く引き伸ばされ、リリースの瞬間にゴムのように勝手に縮もうとする力が働きます。
この「自動的な加速」を味方にできれば、腕の力に頼り切ることなく、ボールに強力なスピードを与えることができるのです。
この際、土台となる「腹圧(腹腔内圧/IAP)」が維持されていることが不可欠です。
しなやかな胸郭と、それを支える強固な腹圧が融合したとき、あなたのポテンシャルは本当の意味で解放されます。
「胸のしなり」を球速に変えるためには、土台となる強固な安定性と、それをしなやかに動かす連動性の両立が不可欠です。
ここからは、私が嘉手納ポニーなどの現場で中学生に実際に指導している3つのステップに沿って、具体的なトレーニングメニューを紹介します。
まずは、どんな動きの中でも崩れない体の「軸」を作ります。
ただし、大切なのは長時間耐えることではなく、正しい姿勢と「腹圧」をコントロールできているかどうかです。
この動画では、膝つきの基本から負荷を重ねるまでの、段階的なレベルを紹介していま 。
まずは呼吸を止めずに30秒間、正しい姿勢を維持できるレベルから始めてください。
投球時の軸足の安定に欠かせないお尻の外側(中殿筋)を刺激します。
お尻が下がったり、体が前後に倒れたりしないよう注意しましょう。
【ここがコツ!】腹圧(ブレーシング)の意識
トレーニング中は、お腹を凹ませるのではなく、内側から膨らませるように固める「ブレーシング」を意識してください。
これにより腹腔内圧(IAP)が高まり、体幹が強固なユニットとなってエネルギーを逃がさない土台となります。
土台ができたら、次は「安定させつつ、動かすべき部位を自在に動かす」練習です。
これが、下半身のパワーを上半身、そして「胸のしなり」へとつなげる回路となります。
この動画では、私が指導現場で必ず取り入れている、球速アップに不可欠な4つの動作をまとめています。
背骨一節一節の柔軟性を引き出し、パワーの通り道を作ります。
特にキャット&カウは、背骨一節一節の柔軟性を引き出し、パワーの通り道を作る重要な動作です。
胸郭の可動域を広げ、深い「割れ」を作ります。
広背筋をしならせ、腕の振りの加速を助けます。
股関節と体幹を連動させ、動作中の安定感を高めます。
動画のように「腰を丸めたまま(浮かないように)」脚を動かすことで、投球時に腰が反りすぎて力が逃げるのを防ぐ能力(アンチ・エクステンション)が身につきます。
最後は、蓄えたエネルギーを爆発的な出力に変える段階です。
より実際の投球動作に近い「動きの中での体幹コントロール」を体に覚え込ませます。
一瞬でパワーを爆発させ、かつ姿勢を崩さないコントロール力を磨きます。
【ポイント:エネルギーの伝達】
筋肉をただ固めるのではなく、全身をしなやかに連動させて「パワーを指先まで運ぶ」感覚を掴んでください。
この伝達効率が高まるほど、無理に腕を振らなくても、驚くほど力強いボールが指先から放たれるようになります。
私が実際に指導しているジュニア野球チーム 嘉手納ポニーなどの現場では、技術指導と同じくらい、あるいはそれ以上に「動作の質」を重視しています。
中学3年間を単なる通過点にするのではなく、その先のステージで爆発的に伸びるための準備期間にする視点が必要です。

野球において「上手い」と言われる選手、特に球速が出る投手の体幹は、決して「ガチガチ」ではありません 。
むしろ、ゴムのようにしなやかで、必要な瞬間にだけパッと力が入る柔軟性を持っています。
体幹が柔らかいということは、それだけエネルギーを伝える幅が広いということです。
中学生のうちに、ただ耐えるトレーニングだけでなく、ステップ2で紹介したような「動的モビリティ」に取り組み、背骨や胸郭を自由自在に動かせるようにしておくこと。
これが、将来140km/h、150km/hという高いレベルを目指すための、本物の体幹の正体です。
「球速ばかりを追い求めない」という私の理念は、実はパフォーマンスを上げるための最短ルートでもあります。
無理な力みや、柔軟性を欠いた固める体幹で無理やり出力を高めようとすると、そのひずみは必ず肩や肘、あるいは腰に現れます。
一度大きな怪我をすれば、成長の機会を数ヶ月、あるいは数年単位で失うことになります。
怪我をしない守備的体幹をベースに、全身が連動して動く「質の高い動作」を磨くことこそが、結果として最も効率的に球速を伸ばし続ける秘訣なのです。

中学生の体は、大人のミニチュアではありません。
骨の成長が著しい一方で、筋肉や腱の柔軟性が一時的に低下し、非常にデリケートな状態にあります。
この時期に、回数だけを競うような過度な筋力トレーニングを強いるのは、将来の伸び代を削り取る行為になりかねません。
崩れたフォームでの100回より、正しい腹圧と姿勢で行う10回を重視してください。
違和感があればすぐにメニューを調整する勇気が必要です。
数値上の結果だけでなく、以前より「動きがしなやかになった」「連動感が出てきた」という成長のプロセスを選手と一緒に認めてあげてください。

中学生の指導現場や保護者の方からよくいただく質問に、スポーツ科学の視点でお答えします。
はい。
ただし、彼らは基礎ができているため目的が異なります。
彼らにとってのプランクは、あくまでコンディショニングや「腹圧(ブレーシング)」の再確認として行われるものです。
球速を伸ばすフェーズにある中学生が、プランクの秒数だけを追い求めても、投球動作への変換効率は低いと言わざるを得ません 。
「パワートランスファー」系の高強度メニューは、週2〜3回が理想です。
爆発的な力を発揮するトレーニングは神経系を酷使するため、休養を入れて回復させることが科学的な正解です。
毎日漫然とこなすよりも、一回ごとの「動作の質」を極限まで高めることに集中してください。
いいえ。
体幹の強さと「胸のしなり(柔軟性)」はセットで考えるべきです。
どれだけ安定した体幹があっても、それを指先まで伝える「胸郭のしなり」がなければ、下半身のパワーは逃げてしまいます。
本記事のステップ2で紹介した動的モビリティを並行し、可動性と安定性を融合させることが、将来の伸び代を最大化する方法です。
球速が伸び悩んでいるのは、決してあなたの筋力が足りないからではありません。
あなたが持っている素晴らしいエネルギーを、ロスなくボールへ伝える「伝達回路(体幹)」が、まだ未完成なだけなのです。
中学生という二度とない大切な時期に行うトレーニングは
このステップを一つずつ登っていくことが、怪我を防ぎ、将来のあなたのポテンシャルを最大限に引き出す道です。
質の高い動作を身につけた先には、今よりもずっと力強く、見違えるようなボールを投げる自分が待っているはずです。
「自分のフォームに合った具体的なメニューを知りたい」
「怪我をせずに、最短距離でレベルアップしたい」
という方は、ぜひ一度 BC PROJECT 沖縄のお試し体験にお越しください。
スポーツ科学と嘉手納ポニーなど多くの現場で培った実績をもとに、あなただけの「伸び代」を一緒に見つけ、全力でサポートいたします。
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